伊豆諸島めぐり八丈島系列編・0日目~1日目・(三宅島)・御蔵島
先月の話になるけど、伊豆めぐり第二段のことを書いておく。
去年新島とか大島とか行って、その旅行があまりにもよかったので今年も行こう、とずっと決めていた旅行。かといって別にそんなに計画的に旅行したわけではありませんが・・・
とりあえず前回と比べて、今回は生命の危険を感じるシーンが少し多かった気がします。もちろんご迷惑をかけないように、安全には十分気を配っていますが、何せ一人なのでね。
今年の旅路
去年は、竹芝から夜行便で式根島まで行き、そっから徐々に北上する感じで熱海まで帰った、という感じでした。特にこれという強い目的もなく、島にいきたい、という感じで、メインは伊豆大島だったのかなーという感じでした。
で、今年は、去年よりさらに南部の島を中心にまわった。右の図が図示したもの。緑の細い線が去年のルート。太いほうの線が今回のルート。要するに、違う側の航路めぐりということ。
青ヶ島
今回は、メインの目的として、「青ヶ島にいく」という目的があった。なぜかといえば・・・いや特に深い理由は無いんだけど・・・。
とりあえず
ザ・青ヶ島にいく4つの理由。
青ヶ島は、奇抜な地形
まずは島の形を見た瞬間に、これはいく必要性を感じてしまうはずだ。(ん?おれだけか?)
なんといっても、島全体がカルデラの頂上だけ、みたいな感じ。島の真ん中にぽっかりと穴が開いている。逆に言えば、断崖絶壁に囲まれている島。まぁ集落は北部の海側にあるけどね。。。
写真等はgoogle イメージ検索なりでみてくださいな。上空写真はとれないかったので。。。
青ヶ島は、日本でもっとも人口の少ない自治体
島の人口は200人を切っていて、正確な数字は分からないが、160~190人ぐらいらしい。それだけあって、なんともまったりとした空気が漂っている。
それはそれでいいのだが、ただやはり、後述するが、どうやらこの島は子供が少なくて、将来にやや危機感を抱いているらしい。
青ヶ島は、有人島では伊豆諸島最南端
・・・これは若干歯切れの悪さも否めないが、確かに、伊豆諸島有人島の中では最南端だ。ただ気候的にはそんなに本土と変わらないのかな。
青ヶ島は、激しい交通難所
有人地域にしては激しい交通難所であることも事実。交通ルートがヘリコプターと、還住丸という、漁船クラスの連絡線しかない。この船が困ったもので、就航率が季節によっては40%を切る。夏でも60%とからしい(正確な数字は分かりません・・・)。そして頼みの綱である青ヶ島行きのヘリはやや高い(八丈島まで一万数千円)し、そもそも座席が少なくて常に満席だし。
まぁ日本中探せばもっと厳しい交通難所はあるかもしれないけど、ここがトップクラスであることは間違いないだろう。
そして、やたらと難所を目指したがるのは、人間の常。自分も例に漏れない。
・・・とまぁこんな具合に、青ヶ島にはひかれるような、ひれないような魅力がたっぷり。
あとは・・・
最初は八丈島までいって、青ヶ島直行の予定だったけど、還住丸の便が日曜日にないことが判明し、一泊どっかで待機する必要性が出てきた。家で出発を遅らすのもなんかもったいない。
で、御蔵島のバンガローが2000円という破格で泊まれることが判明。ならば、ということで御蔵島にも上陸する予定を作った。どうせ航路上にある島だから、運賃も大してかわらんし。
ということで最終的に「竹芝→御蔵島→八丈島(スルー)→青ヶ島→八丈島→羽田」というルートになりましたとさ。
出発
予定は立てたが、予約が面倒。よくあるパターン。そして結局出発日に船と宿の手配をするという無謀さ。
船と、八丈島・御蔵島バンガローの予約はすぐとれた。
が、青ヶ島の宿がなかなかとれない。電話も出てくれない。島に5、6軒しか宿が無いので、けっこうピンチ。
- 1軒目 つながらず
- 2軒目 「あーちょっとそのひはむりだねー」
- 1軒目再 つながらず
- 3軒目 「いまね、おかみさんが健康診断でいないの~夕方までまって~」
・・・どうやら島中健康診断中らしい。ということで、夕方また別の宿にかけた。ようやくとれた。
竹芝埠頭(東京港)
土曜の夜なのに乗客がわんさかいた。ほとんど釣具を抱えたおじさま達。
まー大島あたりにいくんだろうなー。
初めの目的地は、御蔵島。
条件付き出港
他の船舶ラインもそうかもしれないが、とりあえず東海汽船には「条件付き出港」というシステムがある。
船は通常、出港するかどうかの判断を出港前にするわけだ。で、出港・欠便の他に、この「条件付き出港」という状態がある。これは、現地の天気が微妙で接岸できるかどうか分からないけど、とりあえず出港はするよ~という意味。一種のギャンブルだ。
で、見事に今回、目的地である御蔵島だけが条件付き出港。
大島系統・かめりあ丸出港
前述したように、大島-神津島系統と、三宅島-八丈島系統の船がある。先に大島-神津島系統のかめりあ丸という船が出港することになっている。
出港しますよー急いで乗ってくださいーとなんども放送がされる。港の椅子に荷物を置いてまったり写真を撮ろうとしていると、
「お客さん、大島行きですか??船出ますよ!!急いでください!」
と走ってきた係員に慌てて言われた。
そんな慌てなくてイイノニ・・・とか思いながら、とりあえず「大丈夫です」と返事をしといた。ていうかそんな大島っぽい格好してるかなぁ・・・。
そんなこんなで、出港するかめりあ丸を見送る。竹芝の待合室はかなり落ち着いた。それでも、思いのほかまだ人はたくさんいた。
東京湾
さるびあ丸の出港からそんなに時間を待たずして、八丈系統さるびあ丸の出港時間。
さっさと乗って、さっさと席に荷物を置いて、とりあえずお約束の船内めぐり。
・・・まぁ船内は前回と大差ないのですぐ飽きる。
とりあえずレインボーブリッジをおさめといてから、寝ることに。
三宅島
今回は上陸せずにスキップする三宅島。それでもやっぱり船内放送で目が覚める。もう耳が覚えてしまったか。
でもまだ朝の!!五時。
まじ寝かせろ。
と、思いつつ、やっぱり三宅島の様子を見たくなって、飛び起きて船の甲板へ。
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島の気候
写真を見れば分かりますが、なんとなく天気が悪そう。というか、なぜか島上空だけ天気が悪い。朝早いからもやがかかっているのかもしれない。
後ほど分かったことだけど、なんだかこういう、要するに島の上空だけ雲がかかっているような天気は、他の伊豆諸島でも見られるらしい。梅雨入り前から梅雨にかけて、このような気候になるらしい。そういえば、去年の新島でも似たような気候を見た気もするな。
三宅島といえば最近の噴火・・・
2000年に三宅島で噴火が発生したことは、たぶん記憶には新しいはず。
なんか三宅島はまだいけない、というイメージがある方も多いようですが、いけます。何の問題もありません。
ただし、ガスマスクの常備が義務になっているようです。竹芝で売ってます。あと立入禁止区域があるようです。まだ火山ガスが出ているようですね。もし行かれる場合はご注意あれ。
出港・・・
そして三宅島から出港・・・
御蔵島
この旅第一の目的地、御蔵島に到着。
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接岸
条件付き出港であったのを忘れるぐらいの穏やかな港。難なく接岸。
が、予想以上に険しい場所にある港だった。港の向こう側はまるで崖。そしてただ埠頭が一本はえてるだけの港。こりゃーたしかに接岸しづらいわ。
とりあえずバンガローへ
バンガロー(宿泊施設)へ向かう。部屋の鍵をgetするためには観光協会にいく必要があるが、そこは朝9時まで開かない。まぁとりあえず行ってみるか、と集落までの道を歩きはじめる。結構上り坂が激しい。
坂の登り初めに差し掛かったとき、早速ジープみたいな車に乗ったおまわりさんに呼び止められ、泊まるところある?と聞かれた。バンガローに泊まることを伝えると、バンガローの場所はどこだとか、いろんなお店の場所とか、イルカ見えるよ、とか、いろんな事を教えてくれた。
まぁなんとも親切だなぁ、と思って歩いていると、二台目。再びどこへいくのか聞かれる。
「バンガローです。」
「んじゃー乗ってけ。結構大変だから。」
と。お言葉に甘えて車に乗っけてもらうことに。
なんとも申し訳ない気持ちになりながら。非常に感謝。見ず知らずの人にこんな親切にされるのは久々だ。まぁ東京だと、むしろ見知らぬ人の車に乗っちゃいけんとか教育されるからな。複雑。
そして、おっちゃんとちょっと話していたら、あっという間にバンガロー。車だと早いね。
朝食&読書ターイム
とりあえず竹芝で買っておいた食料(おにぎり+チョコ)を食べる。なんてさわやかな朝だ。・・・なんて思いながら。
景色もすばらしく良いし、天気もいいんだけど、やたらと風が強い。しかも止まない。まぁ海ってそーゆーもんか。そして上空を見上げると島の山は雲がかかっている。
しばらくすると、バンガローに泊まっていたにーちゃんがいらっしゃって少しお話。どうやらイルカウォッチング&ダイビングのコンダクターをしているらしい。島の天気の話とか、イルカのこととかのお話を聞いた。
あとは、島の案内?のような事をしているらしいおじいさまともお話をする。島の歩ける場所についての話を聞いておいた。
そんなこんなで、鍵をgetできるまで一時間ぐらい暇なので、本を読む。
観光協会へ
時間が来たので、観光協会へ行く。
ちょっと怖そうなお兄様がお二方いらっしゃったけど、話してみるとこれまたやたらと愛想の良いお方で。。。
なんだかこの島はものすごくやさしい人だらけだ。
とりあえず手続きを済ませた。が、なんと掃除の関係であと一時間ぐらい部屋には入れないとのこと。しかたがないので、観光協会にあった地図をいただき、荷物を持ったまま、島を歩くことに。
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タンティロの森へ
御蔵島は、入山規制がやたらと厳しい。基本的に、舗装された道以外は基本的に立ち入り出来ないことになっている。
ただ、タンティロの森とやらいう場所だけは入ることが出来る。しかも、一時間ぐらいで帰ってこれそうだったので、バンガローが空くまでそこへ行ってみることに。
アスファルトの道を北側へずーーっと上り、御蔵島小中学校を過ぎて、タンティロの森入り口。そこから小さな川沿いにしばらく登っていく。ゴール地点にはなんかあるのかなーーと思ったけど、看板があるぐらいで、これといって目立つものはなかった。まー、散歩程度にはちょうどいい場所かな。
帰りに、やたら元気の良いおばちゃん集団と出会う。朝からホント元気だよなー。。。まぁいいや。
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バンガロー
ささっと観光協会に寄って、自分の部屋の鍵をget。
バンガローに荷物を置いて、もう一度歩き回る事に。
とりあえず集落やら港やらを適当に回ってみる。
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北部
御蔵島は、歩いてもよい道(≒舗装された道)は集落から、北部に伸びている道と、南部に伸びている道がある。
北部になにやら大きめな木があるようなので、まずはそこまで歩いてみることに。
地図で見たら大した距離ではなさそうなうだったが、歩いてみると結構な距離だ。しかもやたらと上り道がきつい。完全に侮っていた。まぁ天気がよかったのが幸いか。
なんだか気がついたら、雲が手の届きそうな高さまで近くなっている。届きそうというか届いている気さえする。
見晴らしの良さそうなところにでたので、眺めてみると、なんと雲が下に見える。この場所が高いのか、雲が低かったのかは分からないが、いずれにせよ、まさかこんな高さまで登ることになるとは思わなかった。
雲もこうしてみると綺麗だが、これが後々恐怖の存在になるのだが・・・。
ともあれ、そこからしばらく歩くと、目的の巨木に出会う。写真に収めて、今日のところは引き返すことにする。
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昼食・お見送り・・・
昼食を食べる。集落にある食堂みたいなところ。
そのあと、船の汽笛が聞こえたので、港を見ると、御蔵島に来たときに乗った船があった。今度は竹芝に向かうようだ。船に向かって歩く乗客と、それを見送る島の人たち。今日は日曜なので、観光客が多めなんだろう。なんとも感動的なシーンではある。
と、同時に、「大丈夫なの?この船に乗らないともう帰れれないよ??海荒れてしばらくかえれないかもよ????」というよくわからん焦りが自分の中に出てくる。
そんなことを思いつつ、あれよあれよと写真を撮っていたが、もちろんそんなのお構いなしに、船は出港・・・。
今度は南部
集落に戻り、遅めの昼食を済ませたら今度は南部へ。エビネ公園というものがあるらしいから、そこまで行くことに。
やたら天気はいい。三宅島の天気の悪さはやっぱり朝だったからなのかな。あるいはでかい島だったからとか?とか思いつつ歩き続ける。
しばらくは、住居とか、工事現場とか、休憩所とか、いろいろあってやや賑やかな道だったが、歩いているとどんどん山っぽくなっていく。しかもずっと上り道だから結構きつい。
途中で、木のベンチがあった。が、このベンチの裏は崖。このベンチに座る人なんているんだろうか・・・。まぁ眺めは、集落が見えて確かに素晴らしかったけど。僕には、いつおちるか分からない、というその恐怖に打ち勝つ自身がなかったので、ベンチの手前にあって岩に座って休憩・・・。
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段々と天気が悪くなってくる・・・?
この道は、登ると登るほど天気が悪くなってくる。あたりがやや暗めになってくる。もっと歩くと、一面霧の世界になってしまった。
まったく知らない道、人がまったくいない道、うす暗い、視界も狭い、髪とかも濡れてきて少し肌寒い、そしてなにより足が極限の状態。マズさというか、恐怖感を感じながら、とりあえずゴールを目指す。
が、二時間ぐらい歩いてもたどり着かない。ここから引き換えしても、二時間かかる。そして足がかなり痛い。歩くのが辛くなってきた。でも車もまったく通らない。
この時、「これは死ぬかもしれない」と、思ったのが一回目。
結局、気力でゴールまでたどり着いた。結局かかった時間は二時間半。
いやー、なめていた。
でもやっぱり天気悪い。何も見えない。結局すぐに引き返す。
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下山
登るときとは対照的に、降りれば降りるほど天気がよくなってきた。そしてあるところを境に、霧がはれていた。
どうやら今まで天気が悪かったのではなくて、自分が雲の中を歩いていたらしい。山の上だけ天気が悪かったようだ。冒頭にも書いたけど、この時期の島の天気の特徴らしい。
帰りは下り坂なのでかなり楽だった。
無事にバンガローにつく。夕焼けの写真を撮ってさっさと寝ることに。次の日早いし。
明日はいよいよ本丸の青ヶ島。